fc2ブログ
読む・学ぶ・考える見る・体験する・感じる料理する ・食べる仕事をする「事務室」だより未分類
2011.12.25 Sun
みなさま、ご無沙汰しております。
3ヶ月もブログの更新をお休みしておりました。
このままブログ自体から卒業か?……という気配が(いまだ)濃厚ではありますが、
今年もあとわずかとなってまいりしたので、ここで一度年末のご挨拶を申し上げておきたいと思います。


今年も1年、ありがとうございました。


いろんなことがありましたが、家族ともどもひとまず元気で、この年の瀬を迎えておりますことをご報告申し上げます。
明日をも知れぬ状態だった、あの「3.11」直後の日々のことを思うと、
こうして無事、2011年の暮れを迎えられているということ自体、信じられないような感もあります。


非常に私的なことではありますが、ここ数ヶ月の間で、文字どおり「心が震えた」瞬間が何度かありました。

落ち葉の匂いを胸に吸い込みながら歩いた晩秋の静かな山旅と、その途中で遠望した青空に浮かぶ白い富士の姿、
追悼番組で見た、故・談志師匠の「芝浜」、
1980年代に制作されたアニメーションの名作「The Snowman」、
旧くからの知人との思いがけない再会、
などなど……。

他人から見たら、もしかしたらどうってことのないもの、かもしれませんが、
理由もなく、ただただ心が震えてしまうものと出会う瞬間、というのがたまにあります。
今年は、そういったものの「かけがえのなさ」に、思いはせた年であったように思います。

次々と押し寄せてくる雑事に翻弄され、流されがちな毎日ですが、
一方で、こういった「自分の心に本当に響くもの」を大切に拾い、家族や心ある友人たちと分かちあいながら、
ゆっくり歩いて行けたら……と思っています。



気忙しい年の瀬ではございますが、皆さまもどうか体調など崩されませんよう、
どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。



スポンサーサイト



2011.08.13 Sat
夏です。


DSC04770_convert_20110812062324.jpg  暑いですねぇ。



DSC04774_convert_20110812080709.jpg 秋が待ち遠しいですね。



DSC04772_convert_20110813224415.jpg とはいえせっかくの夏ですから。



DSC04773_convert_20110813224445.jpg  「やる」っきゃないですね。



…ってなにを?



東京・ノガタより残暑お見舞い申し上げます。

真夏日・猛暑日続きで脳みそが溶け気味なので、
しばらくブログも夏休み、とさせていただいております。



みなさんどうぞ楽しい夏を!

2011.07.02 Sat
六月の句
ツイッターでつぶやいた六月の句を再録しておこうと思います。



植田眩し車窓にフクシマ遠くなる ―――――― 花網
仙台に向かう東北新幹線が、福島を走っているときに作った句。
車窓から眺める田んぼは田植えも終わり、なみなみと水を湛えて日の光を跳ね返していました。
福島の美しい田んぼの風景は、あっという間に新幹線の車窓を通り過ぎて行ったけれど、
いま未曾有の困難を抱えている福島に、関心と応援を寄せ続けなくては。



無常てふ言葉刻んで夏至の空 ―――――― 花網
夏至の夕、渋谷の小さなビルの最上階にあるレストランで、空を見上げながらビールを飲んでいたときの句。
暮れなずむ夏至の広い空を眺めていたせいか、
人も町も自然も遷り変わっていく…ということが急に胸に迫るように感じられた日でした。



さみしさもこの世も夢とねむの花―――――― 花網
ねむの花が好きで、胸の高さくらいの鉢植えを買い求めました。
自転車の籠にいれて鼻歌まじりで家に持って帰り、早速ひとまわり大きな鉢に植え替えるなどしながら、
しげしげと眺めて作った句。
夢見るような風情を漂わせながら、ふんわりと咲く花が神秘的です。



病葉(わくらば)を裁つこと容赦なし忌むごとく ―――――― 花編
突然襲ってきた猛暑で、買ったばかりのねむの木が、葉をすべて落としてしまい大ショック。
猛暑に水遣りが間に合わなかった夏椿も、葉を枯らしてしまいました。
それらを剪定するときの、少々投げやりな気分で作った句。



炎天に立ち尽くせし午後 忌日近し ―――――― 花編
急に気温が上がり真夏のような気候になった日、
十数年前の夏に亡くなった先輩の葬儀のことが、なぜかしきりと思い出されて作った句。




うーむ…改めて読み直すと、暑さのせいでふてくされていたのか、暗い句ばかり(苦笑)。
反省です。


7月に入りこれから夏も本番。
みなさま心身ともに健やかにお過ごしくださいませ。


DSC04768_convert_20110702132250.jpg











2011.05.21 Sat
緑の美しい季節。
わが家の鉢植えたちも、みるみるうちにいくつも花を咲かせて
そのスピードには驚くばかりの今日この頃です。


今年初めて壁に這わせてみたクレマチス(マダム・ジュリア・コレボン)。

DSC04723_convert_20110521062356.jpg

風車のような花。
わが家の壁をあでやかに彩ってくれています。
まだまだつぼみがたくさんあるので、これからしばらく楽しめそう。


バラ(ゴールド・バニー)。

DSC04743_convert_20110521062446.jpg

あまり手をかけていないのに、3年ほど前にもらって以来、毎年花を咲かせてくれます。
甘い香りで幸せな気分になります。


そして芍薬(しゃくやく)。

DSC04748_convert_20110521062515.jpg

幾重にも重なった純白の花びらの奥に、まるで秘密の世界を隠しているかのよう……。
思わずそんな想像をかきたてられるのも植物の不思議な魅力。
眺めていて飽きません。
丸いつぼみがほころぶにつれ、なんともいえない気品を漂わせる、存在感のある花です。


さて、今日は土曜日。
この週末は何をして過ごそうかな。
まずは美味しい珈琲でも淹れて、ゆっくり飲みましょうか。


……なんて思いつつまったりしていたら、「ピンポーン、宅急便です!」。
友人の農園から頼んでおいた有機野菜のセットが!
大学時代の友人の農園で、移転に伴ってしばらくお休みしていましたが、ようやく再開できたとのこと。
立派なキャベツのほか、スナップエンドウ、ブロッコリー、色鮮やかな黄色のズッキーニ、などなど。
この週末は、この新鮮な野菜をたっぷり、そしておいしくいただくべく、料理にいそしむことに決定!
そしてベランダで五月の風を感じながら、キリリと冷やしたグラスで一杯……とまいりましょう。

DSC04753_convert_20110521101832.jpg




2011.05.14 Sat
気がつけば初夏の陽気となりました。
季節は驚くほどのスピードでどんどんと遷り変わっています。


ゴールデンウィークは、夢のように楽しく過ぎました。
ひょんなことから、ご近所さんのまるで“秘密の花園”のような広いお庭に招いていただき、素敵な山野草の苗をあれこれいただいたり、
東北を応援するチャリティーイベントで、優しくも心あたたかい飲み仲間たちと久しぶりに再会し、美味しいお酒を飲みながらわいわいやったり、
震災後初めて訪れた仙台で家族の元気な顔を見、一緒に行った山形の秘湯で野趣あふれる露天風呂に驚いたり、新鮮な山菜に舌鼓を打ったり――。
よく考えると、こんなに心から楽しめたのは、「3・11」後初めてだったのではないかと思います。
震災の影響で、今なお大変な生活をされている東北地方の方々のことを思うと心苦しいのですが、
元気で、周囲とのあたたかい絆やつながりの中で日々を暮らせていることのありがたさが身に沁みます。


「3・11」を経て、自分は弱い人間だということがよくわかりました。
あの日、仙台平野を飲み込む津波の映像に衝撃を受け、仙台の家族全員の無事が確認できるまでの数日間、無力にもおろおろと心配するのみで、何も手につきませんでした。
地震直後、仕事場で先輩が同僚たちの安否確認に奔走し、それを後輩が手伝っているのを横目に見ながら、
「申し訳ないけれどもそれはおまかせして、私はまず仙台の家族と連絡を取るほうに専念したい」
とそちらにかかりきりだった自分。
あのときはそれしか考えられなかったのですが、本当にあれでよかったのかと、いまになって忸怩たる思いも募ります。
「仙台に身内がいたんだから、あのときあなたがそういう状態だったのはしかたないよ」
「私たちは地震後、比較的すぐに家族と連絡だけは取れたわけですから」
みんなそう口々に言ってくれるのですが……。

非常時に、とっさにどんな行動を取るか――そこにその人の人間性が如実に表れるのだと思います。
震災は起きてしまったこと。
せめてあの日の自分を振りかえり、今後の自分につなげていかなくては……
そんなことを思う今日この頃です。



DSC04716_convert_20110514104236.jpg

そんな思いをよそに、外は初夏の明るい日差し。
3月に植えたナスタチウムは鮮やかなオレンジや黄色の花を次々と咲かせて、
わが家の玄関先をぱっと明るく彩ってくれています。

このGWに母と一緒に買ったオレガノ・ケントビューティー。

DSC04717_convert_20110514104320.jpg

薄い緑から紫へのほんのりとした優しいグラデーションが美しいです。

ご近所さんの庭から分けていただいた苧環(おだまき)。

DSC04718_convert_20110514104353.jpg

苧環は好きな花なのですが、もともとわが家で夏椿と寄せ植えにしていた苗が残念ながら今年は芽を出さなかったので、これをいただけてうれしかったです。


芍薬(しゃくやく)。
ちょうど2年前のGWに実家で分けてもらい、電車でえっちらおっちら運んできた株。
毎年実家の庭に咲いていて、小さな頃から大好きな花です。

DSC04719_convert_20110514104429.jpg

今年も丸くかわいいつぼみをつけてくれました。


最後に、これまた同じご近所さんからいただいた「木の芽」(山椒)の鉢植えに一緒に入っていた山野草の花。
(名前、なんだったかなぁ。。。)

DSC04720_convert_20110514104457.jpg

繊細なかわいらしい花です。




空眩し かの人生まれし五月なれば ―― 花あみ





Template by まるぼろらいと